2017年10月15日

神戸新聞に掲載されました

平成二十九年五月二十六日(金曜日)
神戸新聞の「窓」で『「淡水俳句」第五号』が、俳人山田六甲氏により自由な感性が光る〜と紹介されました。

淡水会 紹介新聞.jpg


「淡水俳句」年刊句集第五号
中杉髏「が主宰する「商大俳句」継承誌年刊句集。各自が二〇一五年十一月から十六年十月の百二十句を収録。今回で節目の五号を数え、同時に「淡水サロン」の月例会も六十回の節目に達した。
中杉は自叙伝的エッセー「俳句遍歴」の三十五〜四十六回を収録。内容は多岐にわたり、神戸商科大学(現兵庫県立大学)の恩師、橋關ホ(はしかんせき)(教授で蛇笏賞俳人)からの激励や阪神・淡路大震災被害、「ホトトギス」復帰、芭蕉終焉のことなどを語り、「高浜虚子に出会ったおかげでいつの間にか『花鳥諷詠』『客観写生』の信奉者になってしまったが、よくよく考えてみると私は西東三鬼(さいとうさんき)や永田耕衣(こうい)や金子兜太(とうた)などとどこか同質のものを持ち合わせていたのかもしれない」ともいう。
特に高浜虚子への言及で、虚子は桑原武夫の「第二芸術」という論に対して、「自分の考える俳句すなわち花鳥諷詠詩は貧賤や病苦と闘う勇気を人に与え魂を救済することのできるのが『極楽の文学』とした」ことなど、分かりやすく述べている。
主宰作品は、

巌より生えたる草も枯れにけり
(いわおよりはえたるくさもかれにけり)

侘助の木には侘助ばかり咲く
(わびすけのきにはわびすけばかりさく)

日の方へ流れて行きし雪煙
(ひのかたへながれてゆきしゆきげむり)

薄目して散り急ぐ花見てゐたる
(うすめしてちりいそぐはなみていたる)

水打つを止めて通してくれにけり
(みずうつをやめてとおしてくれにけり)

蕎麦の花大きく揺れて育つかな
(そばのはなおおきくゆれてそだつかな)

など。
会員の作品から、

宮島の鳥居を洗ふ卯波かな         平岡良一
(みやじまのとりいをあらううなみかな)

夜空まで明るくなりし松手入れ
(よぞらまであかるくなりしまつていれ)

荒栲の藤江の浦の神渡し          大森尚
(あらたえのふじえのうらのかみわたし)

裸木を染めて夕陽の落ちにけり
(はだかぎをそめてゆうひのおちにけり)

置き石が二個載る樽や大根漬        西馬虹雅
(おきいしがにこのるたるやだいこづけ)

青芒小雨とともに土堤にあり
(あおすすきこさめとともにどてにあり)

街裏の時雨がかりて荒物屋         北山斗星
(まちうらのしぐれがかりてあらものや)

芹を摘む水辺の低き手暗がり
(せりをつむみずべのひくきてくらがり)

浮き沈みしたる金箔年酒酌む        清水修
(うきしずみしたるきんぱくねんしゅくむ)

竹生島黒々とある門火かな
(ちくぶじまくろぐろとあるかどびかな)

団栗を溜めて神代の泉澄む         有田青登
(どんぐりをためてかみよのいずみすむ)

春風の真中にある甲山
(はるかぜのまんなかにあるかぶとやま)

冬帽子脱ぎて置場に困りけり        今城公徳
(ふゆぼうしぬぎておきばにこまりけり)

針供養色とりどりの通し糸
(はりくよういろとりどりのとおしいと)

ちゃんちゃんこ着れば一度に老ゆる我    藤田公昭
(ちゃんちゃんこきればいちどにおゆるわれ)

雛飾り年々数が不揃ひに
(ひなかざりねんねんかずがふぞろいに)

七草の心許無き粥啜る           高嶋鵆
(ななくさのこころもとなきかゆすする)

石清水椀がひとつの遍路道
(いわしみずわんがひとつのへんろみち)

岩津ねぎ鍋の奉行を黙らせし        西村ひとみ
(いわつねぎなべのぶぎょうをだまらせし)

藁塚に白き長靴干されをり
(わらづかにしろきながぐつほされおり)

沢の秋隈なく底を見せにけり        山田早弓
(さわのあきくまなくそこをみせにけり)

野遊や勿忘草を摘み帰る
(のあそびやわすれなぐさをつみかえる)

を抄出しておく。
「淡水俳句会」がスタートするとき、中杉主宰は「あまり文語俳句でなけりゃいかんとか、自由律や字余りで切れ字のことなんやかんやと気にせずどんどん俳句を作ってみてください」と話したという。
(山田六甲・俳人)




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2013年03月13日

「神戸の百人色紙展」のご案内

多くの人が大切な家族、家や仕事を失った東日本大震災から
今年の3月11日で2年が経とうとしています。

まだまだ、復興には時間がかかりそうで
今も癒えることのない苦しみを抱える人も多く
被災地の皆様に、何かできる事がないかと

昨年に引き続き、今年も
「神戸の百人色紙展」に作品を出品いたしました。
今年の作品はこちら ⇒ 「平成25年神戸の百人色紙展」出展句
昨年の作品はこちら ⇒ 「平成24年神戸の百人色紙展」出展句
本日は、そのイベントのご紹介をさせていただきます。
 

被災地支援として
平成 25年4月11日(木)より「神戸の百人色紙展」が開催されます。

20130308073003-2.jpg

1.名 称 被災地支援 「神戸の百人色紙展」(第42回神戸まつり協賛事業)
2.日 時 平成 25年4月11日(木)〜4月16日(火)
  開催時間 午前10時〜午後8時
  (ただし最終日(4/16)は、午前10時〜午後6時まで)
3.会 場 さんちかホール(神戸三宮・さんちか)


大きな地図で見る


阪神・淡路大震災を経験した神戸から被災地へエールを贈ろうと、
神戸芸術文化会議に所属する芸術家・文化人が
約250点の色紙作品を持ち寄り、展示を行います。

作品は入札により販売し、
売上金の一部は義援金として被災地へ届けられます。

是非、多くの皆様にご来場いただきますよう、お願い申しあげます。



過去の様子はこちら こちら

中杉隆世も、作品を出品しております。
作品につきましては、展示会が始まってからご紹介をさせていただきます。

一日も早く、被災地の皆様が 安心して生活ができるようになることを
お祈り申し上げます。

                                  中杉隆世 



2013年4月18日 追記 〜

平成25年神戸の百人色紙展 の様子になります

平成25年神戸の百人色紙展
平成25年神戸の百人色紙展 posted by (C)サバービアシティ21


平成25年神戸の百人色紙展
平成25年神戸の百人色紙展 posted by (C)サバービアシティ21

沢山の方のご来場 ありがとうございました。





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